葉桜の季節に君を想うということ 綺麗な題名の驚くべきどんでん返し

「葉桜の季節に君を想うということ」

という題名からはとても想像の出来ない内容と、ラストのあまりの衝撃に思わず笑ってしまいます。

まずこのなんとも透明感溢れる題名では想像できない最初のシーンは女漁りをする主人公、成瀬将虎現在から始まります。

まずこの導入部分からすでに読者はまんまと作者のトリックに騙されて入るのですが、それに気付くことなく物語は進みます。

主人公はなんでもやってやろう屋を自称し毎日を過ごしています。

ある日たまたま駅のホームで自殺をしようとしていたさくらを助けたことからこの物語は始まります。

後輩の頼みで始めた悪徳商法の蓬莱俱楽部の調査の描写を中心に、どこかつながっていそうで、でも関係のなさそうな主人公が19歳の頃の探偵事務所で働いていた話、2年前に起きた安さんの娘探しの話、さくらとの日々が次々に綴られて行きます。

その全てが混ざり合って最後にたどり着いた事実は、登場人物全てが〇〇だったという衝撃です。

きれいに騙されていた私は作者の思惑通りの設定で物語を読み進め、最後のネタバラシ前からえ?どういうこと??の連続でページをめくる手はとまらず、気がつけば最後の衝撃に思わず笑い、そしてまたすぐに最初から読み直しました。

叙述トリックの代表的な作品で読んだあとの爽快感とすっかり騙された、やられた!と気持ちよく言えるおすすめの作品です。